夢のはじまり

後編



 シエルの様子がおかしい。
 朝、調子が悪いことを伝えなかったからだろうか。珍しく激した様子で詰め寄られた。
──なんで、具合が悪いこと、隠したりする?
 隠したわけではないのだが……。
 実際、体調はそれほど悪くない。ときどき目眩がすることは了解済みだ。ドクター・タナカも問題ないと診断している。余計な気遣いをさせたくないと思っただけなのだが、それが裏目に出てしまったか。
──それだけではないような気がする。
 セバスチャンが近くに寄ると、伏し目がちに逃げるようにして部屋を出ていってしまう。
 飛行機事故で両親を亡くしたシエルを引き取り、共に暮らすようになって、三年半が経つ。半年前にようやく入籍したものの、セバスチャンにとって十五歳下の少年の気持ちははかりがたい。なにもかもわかっているような気がするけれど、ときにまったく掴めなくなる。
 シエルの後ろ姿を見遣った。
 出会った頃よりも背は高くなり、手足はすんなりと伸びて、伸び盛りのしなやかな骨格が美しい。まだ少年らしさを残してはいるが、着実に大人へと変わりつつある。彼の心だって、きっと大きく成長しているのだろう。そう思ったとき、セバスチャンの胸に焦りのようなものが生まれた。
「ラハイナでなにかあったのでしょうか……」
 ふと不安がよぎる。
 シエルに聞きたかったが、聞けば、彼がするりとどこかへ飛び去ってしまう気がして、口に出すことはできなかった。


*・*・*
 三日後。
 ガレージから、先月買ったばかりのブルーのオープンカーを出し、浮かない顔のシエルを誘って、セバスチャンはドライブに出掛けた。
「どこへ行くの?」
「着いてからのお楽しみです」
「ふぅん……」
 相変わらず元気のない声。
 あの日からずっとこんな調子だ。らしくないシエルの様子に、セバスチャンは内心、ため息を吐いた。
「からだは大丈夫?」
「ええ。ここ二、三日、かなりいいんですよ」
 セバスチャンの返事を聞くと、シエルは安心したように、ぽすっとシートに背をあずけた。
 陽射しが眩しい。
 サングラスを胸ポケットから取り出し、ハンドルを握ったまま片手でかける。横からシエルの視線を感じた。
「なんです、シエル?」
「んー、早く、免許取りたいなって」
 セバスチャンは小さく笑った。
「運転したいのですか?」
「っていうか、貴方が運転しなくて済むように」
 山沿いのゆるやかなカーブを曲がった。
 視界から海が消えて、鬱蒼と繁る緑の山々が近づいてくる。神々が宿るという聖なる山だ。
 セバスチャンは言った。
「シエル。私のことをそれほど気にしなくてよいのですよ。ドクターも心配ないと言ってましたし。もしも本当に悪くなったら、すぐにシエルに伝えますから」
 長生きして、少しでも長くシエルと一緒にいたいですからね、と笑う。
「だからあまり気にせずに、自分の好きなことをしてください」
 シエルは返事ができなかった。
 風景に目を遣るふりをして、セバスチャンから顔をそらす。
 好きなこと……。
 僕の好きなことって……なんだろう。
 答えを、見いだせない。


*・*・*
 約二時間、車を走らせ、細い山道を登り切ったところに、そのコーヒー農園はあった。
 手彫りらしい古ぼけた看板が、門の上に掲げられている。
「さあ、着きましたよ」
 のろのろと車を降りたシエルは、憂鬱そうにコーヒー農園の看板を見上げた。
 その反応にセバスチャンは首を傾げる。
──コーヒーは好きなはずなのに……。
 ガサリと音がして、門の脇に大きな人影が立ち、セバスチャンは足早に近寄った。
「すみません、農園見学を予約したミカエリスです」
「きやがって、こんなところは、ようこそだ!」
「は?」
 妙な英語で威勢良く迎えたのは、セバスチャンよりも頭ひとつ大きい頑丈そうな男だ。腕に少女を抱きかかえている。
「やあ、よく来たな! ボクがこの農園の主だ」
 黒い髪を耳の下で切り揃えた少女が上から元気よく挨拶した。
──この子が農園主?
 とまどいながら、
「……はじめまして、シエルです」
 と、小さく挨拶すると、少女はふたりの顔を交互に見て、興奮した口調で叫んだ。
「岬の向こうの白い家に住んでいるのは、お前たちか! 噂は聞いているぞ。お前、シエルと言ったか、その若さでこのイケメンを落したすごい性技を持っているんだってな」
「な……なっ……?」
 すごい性技って??
 動揺して言葉が出ない。
 セバスチャンは顎に手を添えて、くくくと肩を震わせている。
「はは、町の噂だ。気にするな」
 呵々と笑いながら、さあ入れと、少女はふたりを招き入れた。
 道に敷き詰められた小石を踏み、奥へ進む。
 男の腕から降りた少女は松葉杖をついて、ひょこひょこと歩き出した。
──足が悪いんだ。
 シエルの視線に気づいた少女は振り向き、「昔、事故でな」と明るく笑った。
 小さな背中を見ながら進むと、突然、前がひらけて、コーヒーの樹がぎっしりと植えられた農園が目に飛び込む。
「マウイ島のコーヒーファームの中では、うちが一番小さいんだ」
 二エーカーほどの畑に、丈の揃った樹々が整然と並んでいる。
 花の香りがして見上げると、濃い緑の葉の合間に白い小さな花がそこかしこに咲いていた。
「コーヒーの花だ……!」
 シエルは目を丸くした。
「これ、珍しいんだよ、本で読んだ」
 憂鬱だったのも忘れて、セバスチャンのシャツを引っ張り、花に近づいて、すんすんと鼻を動かす。
「よく知っているな。コーヒーの花を見られることはめったにないんだ。なにしろ、年に二日ほどしか咲かないからな。お前たちはラッキーだぞ」
 今度はこっちだ、と樹々の奥に建てられた簡素な小屋へ連れて行かれる。
「うわあっ!」
 シエルは目を見開いた。
 床一面に、収穫したばかりのコーヒーの実が広げられている。つやつやと深紅に輝くさまは、まるでルビーのよう。
「紅いって聞いてたけど、これほどとは思わなかった……」
「この実はコーヒーチェリーとも呼ばれていてな。ちょっと食べてみろ」
「え、生で食べられるんですか?」
「食べられないことはない」
 渡されたルビー色の果実をかじった。
「わ、さくらんぼの味がする! ほら」
 セバスチャンは長身をかがめて、シエルの指先の実を口に含んだ。
「嗚呼、確かにそうですね」
「ね」
 ふたりは顔を見合せて、うなずく。
 おいおいと少女は呆れたような声を出した。
「まったく、仲がいいことで。あてられるな」
 あ、と赤面するふたりを悪戯っぽく見遣って、はたはたと手で顔をあおいだ。
「さあ、それじゃ、うちのコーヒーを御馳走してやろう」


 あずまやに案内され、籐の椅子に腰掛けた。ふたりの前に素朴なデザインの陶器のコーヒーカップがコトリと置かれる。
 淹れたてのコーヒーのいい香りが周囲に漂った。
「いただきます!」
 ひと口飲んで、シエルは驚いた。
 砂糖もミルクも入れてない。ブラックのはずなのにチョコレートの甘い味がする。
──おいしい。
 ひと口、ふた口と続けて口に運び、気がつくとあっという間に飲み干していた。
「どうだ、うまいか?」
 シエルの様子を見守っていた少女が訊く。
「はい、とても! これ……なんていう豆ですか?」
 少女がにこりとした。
「マウイモカだ」
「マウイモカ……」
「不思議なコーヒーだろう? なにも加えずとも、甘くて、チョコレートの風味がする。人によってはラムレーズンとかバニラの香りがするともいうな。この豆はマウイ島でしか採れない品種でな。ボクのところはこの一種だけを栽培しているんだ」
 豆が小粒なために、手摘みでしか収穫できないと、少女は続けた。
「手で摘むのは結構重労働で、やりたがる人間はあまりいない」
 地元の人間を雇って、仕事をこなしているものの、年々人手不足がひどくなる、と眉をひそめた。
「だが、ボクは専用の機械を発明したんだ。いま試作品を作っている最中なんだが、それが完成すれば、もっと効率的に豆を収穫できるはずだ。そうすれば、みなの負担も軽くなる」
 と誇らしげに語る。
「悩みはあれこれ尽きないが、農園経営はおもしろいぞ。頭を絞る価値がある」
 頬を紅潮させ、緑色の瞳をきらきら輝かせた少女は生き生きと楽しそうで、その姿にシエルは軽くショックを受けた。
──僕と同じぐらいの年の子が農園を経営しているなんて……。
 シエルの中に羨望と……もうひとつ、新たな力のようなものがふつふつと湧き出した。
 僕……僕の好きなこと。
 なにかがシエルの内に芽生え始めていた──。


*・*・*
 ぜひまた来てくれと、名残惜しげに手を振る少女に別れを告げ、コーヒー農園を辞した頃には、あたりはもう暗くなりかけていた。
 西の空に星が出ている。
 車は島を半周するドライブウェイを走っていた。
 頬を撫でるひんやりとした夜風が気持ちいい。
「おもしろかったね!」
「ええ」
「なんだかひさしぶりに、思い切り人と喋った気がする」
 ふたりは話し疲れて、笑い疲れて、心地よい疲労感に身をまかせていた。
「シエルは本当にコーヒーが好きなのですね」
「え、そう思う?」
「今日、とても楽しそうでしたよ。最初はあまり乗り気でないようで、心配したのですが」
「…………うん。ねえ」
「なんです?」
「あの農園、どこで知ったの?」
「ネットで調べたんですよ。シエルが好きかなと思って」
 シエルの胸がじんわりと温かくなった。
「…………連れてきてくれて、ありがと」
 どういたしましてと微笑んで、セバスチャンは車を山の中腹の見晴し台に停めた。
 備えつけのベンチに座り、暮れなずむラハイナの街を眺める。
 暗く広がっているのは、太平洋だ。ぽつり、ぽつりと漁船の灯りが見え始めている。
 モロカイ島の黒い影。
 ラハイナの町だけ、明るい光が集まっている。
 さわさわとふたりの間に夜風が通った。
「僕……」
「ん?」
「僕、最近、変じゃなかった?」
「……」
「気づいてた?」
「……もちろん」
「なら、なんで、なにも聞かなかったの?」
「聞いて欲しかったのですか?」
 柔らかく返されて、シエルはうっと詰まった。
「シエルだって、もう子どもじゃありません。私が聞かずとも、必要があれば、貴方のほうから話してくれるでしょう?」
──もう子どもじゃない。
 胸に響いた。
「……なんてね」
「えっ?」
「本当はドキドキしていました。私から離れてしまうのではないかと」
「ッ!」
「なんとなく避けられている風でしたし……」
「そ、それは……」
 セバスチャンが自信なげに笑った。
「シエルが思っているよりもずっと臆病なんですよ、私は」
 シエルの肩を抱く。
「でも私の可愛い奥さんが、私を愛しているのは確かですし」
「また、そんなこと言って!」
「違うのですか?」
「っ……違わない、けど」
「けど?」
「もぉうっ、わかっているくせに!」
 くすくすと笑いながら、セバスチャンはシエルの顎を掬い、唇を重ねた。


*・*・*
 キスだけのつもりだった。
 軽くキスをして、我が家に戻ろうと確かにそのとき、そう思っていたのだ。
 だが、シエルの小さな喘ぎを耳にした途端、からだに火をつけられた。唇を合わせながら車に戻り、畳んでいた幌を上げて屋根を閉じる。
「セ、バスチャン、待って、ここ、で……ッ?」
 驚いたような声を出す彼の唇を塞いだ。
 両手首を掴んで、黒革のシートに縫い止め、歯の隙間から舌を潜り込ませて、吐息を奪う。
 まるで犯されるような勢いで口内を貪られ、シエルはわずかに怯んだ。
「嫌……ですか?」
 唇を離して問えば、蒼と紫の瞳が不安げに瞬く。
「だって、いつ、車が、通るかわかんない、よ……」
「──私はいま、シエルが欲しいのです」
「~~~~ッ」
 両の手のひらでシエルの頬を包み、もう一度くちづけた。唇を開かせ、快感を引き摺り出すように、ゆっくりと口内に入り込む。
「ん……ぅ」
 呻くような吐息が車内に洩れ響く。セバスチャンは顔の角度を変え、舌をさらに深く侵入させた。歯列の後ろをやんわりと撫で、舌を絡めて吸い上げる。
「や……」
 頭を左右に揺すって唇を離しても、すぐにいままで以上の強さで貪られる。ねっとりと貪られ、搾り取るように舌をきつく吸い上げられて、ぞわぞわと爪先から脳髄へ痺れるような感覚が突き上げていく。
 ふいに唇を離され、首筋に舌を這わされた。その瞬間、からだに電流が走ったような震えが駈け抜ける。
「シエル」
 セバスチャンは涙の滲んだ目の縁を長い指でなぞり、愛おしそうな眼差しでシエルの瞳を覗き込んだ。
「……ん」
 薄桜色の唇から、甘い吐息が零れ落ちる。
──たまらない。
 蕩け切った表情にすべて持っていかれる。自分がどれほど渇いていたのか思い知らされて、セバスチャンはごくりと喉を動かした。
──シエルだって、もう子どもじゃありません。
 よく言う。
 本当はいつまでも子どものままでいて欲しいのに。いつまでも自分に依存して、慕って欲しいと願っているくせに。
 ものわかりのいいことばかり口にして、その実、心の中では彼への執着を持て余している。
 いつからだろう。こんな風になってしまったのは──。
 男も女もそれなりに抱いて、すべての快楽を味わい尽くしたつもりでいた。あとくされなく恋愛を楽しんで、それで十分と思っていた頃もあったのに。
──シエルだけだ。
 そう。この少年にだけ、余裕がなくなる。取り澄ましていた自我は崩れ、あさましく彼が欲しくなる。
 シエルの声、シエルのからだ、シエルの魂。
 そのどれもが甘美で自分を離さない。何度抱いても、何度でも抱きたくなる──。
「セ、バスチャン……」
 喚ばれて我に返った。首筋にシエルの乱れた吐息がかかる。欲望を抑え切れず、ジーンズを剥ぎ取り、むき出しにされた足の間に顔を埋めた。
「……ッア!」
 白い足が淫靡に開く。黒革のシートに背をのけぞらせ、なにもかもセバスチャンの前に晒して、艶かしく蠢くその姿。
「嗚呼、いやらしい」
 淫猥にささやけば、
「だっ……て、セバスチャン、が……」
 羞恥に頬を染めて、いやいやをするように首を横に振る。
「私が、なんです?」
 顔を伏せて、彼自身を一気に舐め上げた。
「あああっ!」
 甘い叫びが車内に響く。
──もっと叫んで。もっと求めて。
 この指で、この唇で、この腕の中で喘いで欲しい。
 組み敷いたからだは熱を孕んで、大きくうねる。指と唇で彼を追い詰め、後ろに身を沈めて、ごくゆっくりと抜き差しした。抜けるギリギリまで腰を引き、また奥まで穿つ。じわじわと与えられる快感にシエルは耐えられない。繰り返すうちに、蒼と紫の瞳から涙が流れ出し、その溢れた涙を舌で掬い、唇を甘く貪りながら、長く長く快楽を引き延ばした。
「セバ……スチャン、も、ぅ……」
「ッ」
 堪える限界はとうに超えている。
 堰を切ったように、次第に速く強く腰を突き立て、絶頂への道をひた走る。
「あ、あ……ッ────ッ」
 シエルが大きく背を反らせた刹那、車がすぐ脇を通り、幌の隙間からヘッドライトが車内を一瞬照らした。
 じっと息を潜め、守るようにシエルを抱きしめて車をやり過ごす。テールランプがカーブの向こうに消えたのを見て取って、再びセバスチャンはシエルのからだを愛撫し始めた。
「……っ、だ、め、まだ……、ぁ、あ、」
 強い刺激に堪えきれず、必死にしがみつくシエルを胸の中に閉じ込め、くちづけながら、指を絡めながら、汗ばんだ肌と肌を合わせ……。またヘッドライトの光が走ったが、ふたりはそれに気づきもせず、激しく愛を交わし合い、その荒い息づかいだけが車内に満ちていた──。


*・*・*
「シエル君、ごめん! この間は余計なことを言って……」
 数日後、セバスチャンと一緒に訪れたラハイナの珈琲豆専門店で、店主はシエルの顔を見るなり、すまなそうに頭を下げた。
「いえ、いいんです。僕のほうこそ、突然帰ったりして、すみませんでした」
 セバスチャンはわけがわからず、きょとんとした顔でふたりのやり取りを聞いている。
「あの、今日はいつものと、それから……」
 ずらりと並ぶ瓶の中からシエルはひとつを指差し、
「あそこのマウイモカを百グラム下さい」
 と注文すると、店主はへえ、という顔をした。
「この豆、どこかで飲んだのかい」
 シエルがコーヒー農園の名前を出すと、うーんと唸った。
「あそこは見学者に自分のところのコーヒーなんて出さないんだけどなあ。うちだって何度も通って、頭下げて、ようやくほんの少し、卸してもらってるんだよ。よっぽど気に入られたんだね」
「凄くおいしかったです。僕……コーヒー、好きみたいです!」
「……そっか。うん、それならいいんだ。そっか、そっか」
 店主はシエルの顔を眩しそうに見て、何度も頷く。
 所在なく立っているセバスチャンを促し、渡された豆の袋を持って、店を出た。
「シエル、いったいなんの話をしていたのです?」
 セバスチャンがけげんそうに訊ねた。
「ん? ちょっとね!」
「こら、ちょっとって、なんですか」
「まあ、いいじゃない。気にしないで、セバスチャン」
 にっこり笑って、木陰の小道を走り出した。
 迷いの晴れたシエルの心の中で、将来の夢が形作ろうとしていた。
 コーヒー農園で見たもの。
 コーヒー豆。農園。そして経営。
 起業──。
 それはシエルの夢だったはずだ。
 セバスチャンに勉強を教えてもらっていた、あのとき……。

 シエルは三年前の早春の日を思い出していた。
──目標があるんだ
──起業したい。何をやるのかはまだはっきり決めていないけれど、自分で会社を興したいんだ

 いま、思う。
 コーヒーに関わることで起業したい。
 農園もいいし、商社もいい。
 たとえばファントム社なんていう名前はどうだろう。
 自社栽培の豆を世界中に流通させて……

 シエルの中で夢はどんどん広がっていく。
 でもそれは、口にするのはまだ早い。
 もっと、もっと思いを熟成させてから。

 それからセバスチャンに話そう。
 僕の夢を──


fin

第三章「エディンバラに吹く風は」はこちら