ちょっと一服 2016

140字SSまとめ

『キスの日』
はじめは羽のようにふわりと軽いキス。慈しむようにあまやかにくちづけて、銀の髪を梳く。
「……ん」
震える顎を指に乗せて上向かせ、今度は少し強引に小さな唇を開かせた。深く唇を重ね、互いの息を奪い、舌を絡ませ、抱きしめ合い……。そっと唇を離すと、熱を帯びた二色の瞳がキスの──その先をねだった。